さて、今回は南アフリカでサファリガイドの資格を取るにはどうすればいいのか、ということについて書いていきたいと思います。
簡単に言えば、南アフリカではこのコースをやれば資格を取れます!っていうコースを提供している団体がいくつかあるので、それをすればいいわけなのですが……。
具体的にどんな仕組みなのか、そしてどんな試験をするのか、詳しく説明していきたいと思います!
FGASAとCATHSSETAについて
そもそもレオが取った資格は、南アフリカの政府が公認しているガイドの資格で、FGASA(ファガサ、Field Guide Association of South Africa)という団体が試験を執り行っています。
そして実際の資格を発行するのが、CATHSSETA(カシータ、The Culture, Arts, Tourism, Hospitality & Sport Sector Education & Training Authority)という団体です。
……めちゃくちゃ長いですよね。
CATHSSETAが直接関わっていることは少なく、基本的にFGASAがフィールドガイドに関することをいろいろやっています!
FormativeとSummative
英語圏の学校に通ったことがある方は馴染みがあるかもしれませんが、世の中には2種類の試験が存在します!
俺か、俺以外か、みたいな話……ではなく、「summative assessment (サマティブ・アセスメント)」といういわゆる学期末にある試験と、「formative assessment (フォーマティブ・アセスメント)」と呼ばれるそうでない試験でない試験があります。
学校でいうと、フォーマティブ・アセスメントはノート提出とか、小テストとか、授業態度とかに近いかもしれません。
EcoTrainingのコースでも試験はこの2つのタイプがあり、それぞれフォーマティブ・アセスメントをいくつかと、サマティブ・アセスメントをいくつか受けました。
フォーマティブ・アセスメント
まずはセオリー・レビューと言われる小テストのようなもの。
これはレクチャーの単元ごとにあります。選択式の簡単なテストで、点数が半分以下だともう一回受けることになっています!
続いてフィールド・オブザベーション。
これは実際にゲームドライブに行き、「この植物は何か」「この足跡は何の動物か」「この鳥の鳴き声はどの鳥か」みたいなことを、その場でインストラクターが出題します。
だいたい30問くらいで、最低でも5回はやることになっています。
3つ目はプラクティカル・スキル・オブザベーション・チェックリストと呼ばれるもの。
これはチェックリストがあって、ゲームドライブやゲームウォーク中にそれぞれの要件を満たさなければいけません。
どんなチェックリストかというと、「タイヤを交換する」「ラジオを適切に扱う」「植物の用途を説明できる」「動物の行動を説明できる」「主要な星や星座を見つけ、説明できる」など実践的なものが多岐にわたってずらーっとリストアップされているのです。

たくさんありますが、全てきちんとコースに含まれているので、チェック漏れがない限り終わらないなんてことはなかったです!
最後はワークブックです。
レクチャーで習う単元に対応するかたちでワークブックをやることになります。
基本的には教科書を見れば答えがあるのですが、そうでない問題もあって、ネットで調べたり本で調べたりすることも必要になっています。
そして日本ではあまり馴染みがないかもしれないですが、全てボールペンで書かなければならないのです!ペンの消費が激しい……。
サマティブ・アセスメント: 筆記試験
さて、続いてサマティブ・アセスメントの筆記編です。
まずはヒストリカル・ヒューマン・ハビテーション・リサーチ・アサインメント、通称トリプルH(Historical Human Habitation)と言われるものです。
これはレポートみたいな感じで、ある地域の歴史を簡単にまとめてガイドのプランを立てる、というような内容でした。
レオがやった時はボツワナのマシャトゥというところにいたので、その地域のネイティブの人たちの歴史やヨーロッパ人(セシル・ローズとかです。思い出される歴史の授業……懐かしいですね……)との紛争についても書いた記憶があります。
続いてオープン・ブック・セオリーという試験。
これは事前に問題が公開されていて、実際の試験は用意したノートなどを持ち込んで受ける、というタイプの試験です。
まあ試験時間は事前に用意していた解答を書き写すだけでしたね!
3つ目はスライド&サウンドと呼ばれる試験です。
これはスクリーンに写真が映し出されるので、それを特定するというものです。
カテゴリーは、両生類、鳥類、哺乳類、草、花、木、爬虫類、節足動物の8つです。
このうち、両生類、鳥類、そして哺乳類は鳴き声の特定もしなければなりません。
どのカテゴリーも事前にリストが配られていて、そこから出題される感じになっています。
この試験の勉強にはフラッシュカードがめちゃくちゃ役に立ったのでおすすめです‼︎

最後はいわゆる学校でやるような試験で、これまでにレクチャーで学んだことが試験として出題されます。
試験時間は2時間半。短い解答のものもあれば、長めの解答のものもあり、まさに典型的な「試験」です。
試験自体はEcoTrainingのキャンプで行うのであまり試験っぽさはないのですが、みんな真面目に勉強していました!
レオたちのグループは全員パスしたので良かったです😊
サマティブ・アセスメント: 実技試験
最後は実技試験です!
これはガイドとしてゲームドライブをする、というのものですが、事前準備からやらなければいけません。
サファリカーのチェックやコーヒーなどの準備もそうですが、食事もガイドとして振る舞うことになっています。
他の生徒がゲストのフリをするのですが、時々とんでもなく身分を偽ったり趣味をでっち上げたりと試験の一環だけれど思わず笑ってしまうこともありました笑
ゲームドライブの後も、フィードバックとしてドライブ中に試験の審査員から受けた質問などを調べてゲストに回答することになっています。
そしてガイドの実技試験の後には、一応口頭試験みたいなものもあります。
本当に「一応」という感じで、実際の試験では起こり得ないようなこと、例えばゲストが心臓発作を起こしたらどうするか、などを聞かれます。
そしてこれら全てが終わったら試験終了!
コースには生徒が何人かいるので、試験は数日にわたって行われます。
実技試験の翌日くらいには結果がわかるようになっています。
レオは翌日に試験を終えた安堵や疲れでちょっと寝込んでましたが、無事に合格できていました!
おわりに
はい、ということで今回はフィールドガイドの試験についていろいろと書いていきましたがどうだったでしょうか?
(ちなみにフィールドガイドといっていますが、レオはサファリガイドと同義で使っています!FAGASAがフィールドガイドなので統一した方がいいかなと思いつつ、サファリガイドの方が一般に伝わりやすいと思うのです……)
たくさんの試験があって大変ではあるのですが、インストラクターやコースメイトの助けを借りながら乗り切りました!
意外と何とかなるものです……!
もっと詳しく知りたいという方や疑問がある方はぜひコメントして下さいね。
そしてもしフィールドガイドに興味がある方はぜひEcoTrainingのサイトも見てみてください!
ガイドに興味がある方やなりたい方の参考に少しでもなれば嬉しいですし、もちろんそうでない人にも楽しんでもらえたらなお嬉しいです‼︎
それではsee you soon!
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